てぬぐいを気軽に楽しむツール"OKSA"

  • Journal
てぬぐいを気軽に楽しむツール

石本藤雄さんが帰国してから、定期的に商品化が進んでいるMustakiviのてぬぐい。現在、第4弾となる2022年冬のコレクションが発売され、デザイン数は全16種になりました(2022年12月時点)。てぬぐいとして、濡れたものを拭いたり、首にかけるのはもちろん、飾って楽しめるデザインです。

店内に吊るして展示していると「家でどうやって飾るの?」「飾るための良い道具は?」そんな声を多くいただきます。てぬぐいが好きでついつい集めてしまうものの、使うのがもったいなくて仕舞い込んでしまうことはないでしょうか。

てぬぐいのみならず、飾り方、日常での楽しみ方までを提案することは、Mustakiviの大切にしたいコンセプト「日々の愛着につながるものごとを届ける」に沿っていると考え、石本藤雄さんとの親交も深く、マリメッコの店舗デザインや過去の石本藤雄展の会場構成を手がけられてきた設計事務所imaの小林恭さん・小林マナさんとスペシャルなコラボアイテム「OKSA てぬぐいバー」を開発しました。

飾る場所をより自由に...できるだけ壁を傷つけないように...

素材は木製。ブナ(Beech)材のソープ仕上げで、あたたかみのある白っぽいナチュラルな風合いです。てぬぐいの幅がちょうど収まる長さ36.5cmのバーで、裏面にマグネットが埋め込まれています。バーに同封されているスチールプレートを設置したい壁に貼り、そこにバーのマグネット部分を当てれば設置完了。あとは、好きなてぬぐいをスチールプレートとバーで挟んで、てぬぐいを飾ります。(意匠登録申請中:22-0684D)

画鋲でも設置が可能だが、壁に穴を開けられない場合は、同封のスチールプレートを。

上部にさりげなく、ima とMustakiviのロゴを入れた。

空間の“心地よさ”を引き立てる力

imaは、小林恭さん・小林マナさんによるデザインユニット。マリメッコの店舗設計など、フィンランドにまつわるインテリアデザインや建築設計を数多く手がけられています。石本藤雄さんの個展「布と陶 −冬−」(2012年、スパイラル)、「実のかたち」(2018年、太宰府天満宮)の会場構成も担当。石本さんとは深い親交があります。
https://ima-ima.com/

Mustakiviのコンセプトルームを作りたいと常々考えていた代表の黒川は、imaの手がける有機的な“心地よさ”を環境や人に寄り添って演出してくれる魅力に惹かれ、住宅の空間設計を依頼しました。そのプロセスの中で、絶妙な素材選び、形状のこだわりを知ることになります。

「imaさんならば、日常の中でてぬぐいやファブリックを楽しみ、さまざまな住環境にフィットするツールができるのではないか。そして、それは、石本さんのデザインした商品の魅力を引き立ててくれるはず」と考え、2022年4月、てぬぐい用とファブリック用のツールを依頼させてもらいました。

約1か月後、てぬぐいバーのデザイン案が届き、修正はなく、ほぼその形で製品化。改良したのは、最初は画鋲を壁に留めて設置するよう想定していましたが、壁に穴を開けられない場合でも設置できるようにスチールプレートを同封するようにした点です。

制作は、家具や日用品のデザインを中心に、住宅やオフィス、店舗などの特注家具や空間デザインも行うFULLSWING(東京都八王子市)佐藤さんに依頼。マグネットと取付具との収まりを1mm単位で検証しながら、細部のディテールまで丁寧に制作していただきました。
http://www.fullswing-furniture.com/

左から小林恭さん、小林マナさん。

OKSAで季節や気分に合わせて空間を彩る

imaの小林さんは、完成したてぬぐいバーの商品名に、「OKSA」という「小枝」を意味するフィンランド語を選びました。設置すると、まるで小枝のように軽やかに壁に馴染みます。てぬぐいを外していても主張しすぎることはなく、北欧の家具とも相性の良いデザインです。

着脱が簡単なので、額に入れて飾るよりも簡単にてぬぐいを交換できます。Mustakiviのてぬぐいはもちろん、お手持ちのてぬぐいや他のファブリック、紙なども飾ることができます。眠らせていたてぬぐいの出番が増えるのではないでしょうか。

テキスタイルデザインには、空間の印象を変える力があります。それは、33×90センチのてぬぐいであっても。日本人が季節とともに設えを変えていたように、てぬぐいを、季節や気分にあわせて気軽に取り替え、空間を彩ることを楽しんでみませんか。

カートに追加しました