秋を彩る、新作てぬぐい

  • Journal
秋を彩る、新作てぬぐい

石本藤雄・2025年秋てぬぐいのご紹介です。
 
秋の新作は、山の向こうに登る月を待つ「山」、力強い一輪の花「薔薇」、四季折々の花を束ねた「花束」の3つ。これらのデザインにまつわる話を聞きました。

左から、「山」、「花束」、「薔薇」

宵の満月を待つ「山」

「山」は、なだらかな山のシルエットを描いたデザイン。石本の目に映る光景を語ります。
「これは、山の向こうに登る満月を待っています。お月見のね。それで秋なんですよ」
 
シャープな線を表現するために、ナイフを使っています。
「ナイフで紙をビーッと切った、その線です。筆で書き上げたとか、そういう柔らかい線でなくて、山の端がピシっとなっています」
 
山のフォルムは何パターンか試し、ふくよかなラインに、色は鮮やかな緑になりました。月見を今か今かと待ち望む、そんな気持ちが込められた一枚。月の姿を想像しながら眺めたい、シンプルながら味わい深いデザインです。

CHUSEN てぬぐい 山

壁に咲く大輪の薔薇

赤い大輪のバラの花を描いた「薔薇」。バラのモチーフは、以前「ローズ」という名で、一重咲きのバラのてぬぐいをデザインしていますが、こちらは八重咲きのバラを描いています。
 
石本の中で、度々作品のモチーフになるバラ。このてぬぐいも過去に制作したバラのレリーフの作品が元になっています。存在感のある、その線をマジックで描いています。

「これはやっぱり一つでいけるんだと思って。だから、いっぱい散りばめない」
 
てぬぐいの中央に、一点のみ配置したデザインは、レリーフのように、壁に飾って楽しめます。

CHUSEN てぬぐい 薔薇

四季折々の花を束ねた「花束」

「これはスミレ、これは朝顔……。だから、夏の花も秋の花もあり、四季折々の花を束ねたものです」
 
7種の花が描かれた「花束」は、原画の細い線を捺染で再現しています。薄い花びら、くるんと自由に伸びる茎や葉などが描かれた、これまでのてぬぐいの中で繊細な印象を感じさせる一枚です。
 
「それは現実にはあり得ないわけね」と石本が語る、四季の花を集めた花束。だからこそ、季節を問わず、よろこびのシーンに花を添えてくれます。

NASSEN てぬぐい 花束


拭く、敷く、巻く、包む以外に、壁にかけたり、テーブルランナーにしたりと、てぬぐいは色々な使い方が楽しめる優れもの。新作てぬぐいで、秋の訪れを感じてみませんか。
 

カートに追加しました